糖尿病の肉体的・経済的ダメージ

 

糖尿病破産と言う言葉をご存知ですか？私はステージ2の段階で担当医にアクションを起こすよう警告されました。医師の言葉を聞きようやく血糖値測定器を購入しライフスタイルを変えました。幸いに合併症を発症する前だったので、今のところ医療費に大金を奪われずに済んでいます。

 

血糖値を自分でコントロールできるようになってからは、通院の回数もかなり減少しました。本当に必要なサプリを見極めることができたので飲んでいるサプリは1種類だけです。あとは血糖値測定器の消耗品を買っているだけです。多くの糖尿病予備軍や糖尿病患者さんが危機感を感じていないように、私も本格的な糖尿病の対策に乗り出すまでには相当な時間がかかりました。

 

糖尿病と正面から向き合えず、今思えば怖くて自分の体の状態を考えたくなかったのだと思います。しかし、失明や足の切断の可能性をお医者さんに指摘されてからは、さすがに焦り気持ちが一変しました。「このまま放置していたらどうなるのかな」と何度も頭の中で繰り返し自問自答を続け、見て見ぬ振りをしていた糖尿病と向き合うようになれました。

 

調べて分かったのは当たり前なことでしょうが、糖尿病は1日でも早く行動を起こさなくてはいけない疾患であると言うことです。放置することで被る肉体的なダメージと共に、膨れ上がる経済的な負担もこのままで行けば押しつぶされると思いました。視力と手足を失い、透析のために毎日通院する生活を続けている患者さんがたくさんいらっしゃいます。私の反省点としては、このような現実をもっと早く認証すべきだったと思います。

 

ステージが進むほど医療費も高額に

どんな疾患であってもステージが進むほど医療費が増えます。糖尿病の場合には合併症が発症すると、本当にシャレにならないほどの金銭的負担が待っています。糖尿病の病状が悪化すると治療に専念せざるを得ないので、今まで通り働くこともできません。私の収入で生活している家族の顔を思い出し、背筋がぞくぞくするほどぞっとしました。

 

シビアなお話をさせてもらうと、私の場合には保険金もあてになりません。原因不明で発症する1型糖尿病とは異なり、私の発病原因は明らかに不摂生です。大金をかけて暴飲暴食を続けて病気になったあげく、治療にもお金がかかるのは家族にも申し訳ないです。糖尿病を軽く見てはいけないと一人でも多く伝えたいと思います。

 

約25万円の医療費

糖尿病の治療にかかる医療費は、ステージや治療方法によってもちがうので一概には言えませんが、平均的な費用で年間に約25万円程度必要になります。投薬治療を受けていない段階なら3割負担分が3,000円未満で済みますが、薬が処方されるようになると一気に5,000円、10,000円の大台に乗ります。

 

実際に通院を経験している身として費用の面ももちろん負担になりますが、病院に通うための時間を作らなくてはならないことが大きな苦痛でした。今は自己で血糖値を測定しているので通院回数が減りましたが、病院関係ではかなりイライラさせられました。予約を入れるのにイライラ、待たされてイライラ、毎回脅されて気持ちは凹みます。さっさと血糖値の対策を真剣にやって入ればよかったのに、当時はなぜか自分は悪くないと思っていましたね。

 

合併症の医療費は天井知らず

 

幸運なことに私は合併症を併発する前に血糖値を自己測定する決心がつきましたが、もし合併症を発症していたら治療費は天井知らずに膨れ上がっていたはずです。医師によるとしょっちゅうイライラしていたのも血圧のしわざだそうですが。

 

高血圧を併発すると医療費は2倍、腎臓や神経に障害が出ると4.7倍、そして人工透析治療が加わると20倍になることが予想されるそうです。月1万円の医療費が20万円になるわけです。糖尿病破産と言う言葉は冗談ではなく、本当に存在すると実感しました。

 

気休めサプリに手を出す前に

血糖値測定器で血糖値をコントロールするようになって、無駄なサプリメント代が必要なくなりました。今まで糖尿病が進行してしまう恐怖や不安を紛らわせるため、血糖値に効果があると言う触れ込みのサプリメントやお茶を色々試していました。合計すれば相当な額になっていると思います。いくら使ったのか分かりません。

 

担当医のアドバイスがきっかけで血糖値測定器を購入しましたが、身体の反応を正確にチェックできるのでサプリの仕分けに成功しました。現在市場にはびっくりするぐらいたくさん糖尿病関連の健康アイテムが出回っています。サプリやお茶が自分に効果があるものなのか、血糖値を測定することが判断できるようになりました。

 

あまり効き目を感じなかったものは買わなくなりました。今飲んでいるのは炭水化物をブロックするサプリ1種類だけです。当たり前ですが人によって必要な成分は違います。糖尿病を発症した以上、いつ大金が必要になるのか分かりません。

 

民間療法と血糖値測定器はセットで

気休めでサプリを飲むのはちょっともったいないなと思います。民間療法で頑張るなら血糖値測定器は必ず必要です。かつての私のように病院の医療費に加えて、サプリ代やお茶代にかなりの金額を費やしている方もいらっしゃると思います。一度ご自身の糖尿病対策にかかっている費用を冷静に算出してみて下さい。

 

ステージ1、2ならサプリを買う余裕があっても、病状が進行するにつれて医療費だけで精一杯になる日がやって来るはずです。そうならないためにもまずは1日でも早く血糖値測定器を購入して血糖値をコントロールすることが大切です。糖尿病は大金をかけてなる病気と言われます。事実私も飲み食いしてきました。お金をかけて病気になり、病気になってからもっとお金がかかる。「自分一人でどれだけ家計を圧迫するんだ！」と反省するしかありません。